確定税額の端数計算

本日は、確定税額の端数計算についてお話したいと思います。

国税の確定税額は、原則、その確定税額に100円未満の端数があるとき、または
その金額が100円未満であるときは、その端数金額またはその全額を切り捨てます。

この確定税額(法律上の用語は確定金額)は、納税者が納付すべきものとされる各納期ごとの
税額で申告・更正・決定等により確定すべき金額をいいます。

例えば、第3期分の所得税を例にとれば、算出税額から配当控除等の税額控除を行ない、
さらに源泉徴収税額を控除したところの税額をいいます。

なお、次に掲げる税目については、確定税額の端数計算は、それぞれ別に定められています。

■源泉徴収所得税の端数計算

源泉徴収所得税(年末調整における過不足税額等を含む)については、
1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨て、
その全額が1円未満であるときは、その全額を切り捨てます。

■延納等の分割納付の端数計算

所得税や相続税または贈与税のように延納できる場合、その延納税額に千円未満の端数が
あるときは以下のようにします。

所得税の場合は、千円未満の端数金額は延納以外の税額に合算します。

相続税または贈与税の延納年割税額に千円未満の端数があるときは、
その端数金額は、すべて最初に納期限が到来するものに合算します。

なお、所得税の第1期または第2期の予定納税額については、各納期ごとの税額について
百円未満の端数を切り捨てることが所得税法上規定されています。

よって、ここでいう端数計算の適用外です。

■登録免許税・印紙税等の端数計算

登録免許税については、その最低税額が千円と法定されているので、
この端数計算の切り捨てが適用されるのは、千円を超え・100円未満の端数がある場合のみです。

また、印紙税及び自動車重量税については、端数計算の切り捨てはしません。

税率がその必要のないように定められているからです。

■附帯税の端数計算

附帯税の確定税額は、その額に100円未満の端数があるとき、またはその全額が千円未満
(加算税については5千円未満)であるときは、その端数金額または全額を切り捨てます。

なお、修正申告及び更正等に係る附帯税については、それぞれ別個の確定税額となっています。