的確な状況判断

本日は、的確な状況判断についてお話したいと思います。

経営課題を解決するには、的確な状況判断が欠かせません。

それは、経営課題解決プロセスにおいて、これを誤ると
決定的なダメージを受けることになってしまうからです。

つまり、経営課題解決プロセス【経営課題―状況判断―対策検討・決定―実行―結果の評価】
において、状況判断は課題の次のステップにあり、対策検討・決定の直前に位置しています。

ここで的確な状況判断ができないと対策を誤ることになります。

したがって、すべてが徒労に帰してしまいます。

そこで、的確な状況判断のやり方が重要になりますが、それには課題に関する
状況判断の視点と状況観察の方法設定・状況判断技法の活用が必要になります。

課題に関する状況判断の視点とは、以下の通りです。

①顧客(実在の対象顧客・見込み客) 

②従業員(職場・年齢・技術・技能レベル)

③対象商品

④資金・費用

⑤対象設備の状況

⑥競合他社の状況など

また状況観察方法とは、以下の通りです。

①直接観察

できるだけ課題に関する現場または現場に近いところで直接観察を行ない、
写真等の記録をとる。

②聞き込み等による観察を行なう

また、直接観察・聞き込みで不足する場合、第二義的に新聞・テレビなどの情報や
統計情報を援用します。

さらに、観察から得られた状況から近い将来に出現しそうな事柄を洞察することも
状況判断に含まれます。

集めた情報は、まとまりのない情報であることが多いです。

なので、それらを整理して“単純明快”に整理することが必要になり、
そのための2つの技法を紹介します。

【KJ法】

多くの観察情報の似たもの同士をグルーピングし、段階を追って5~6グループ程度に
集約したうえで、グループ間相互の因果関係を図解表示して最重要な因果関係を
発見・状況判断する方法。

【SWOT分析】

集めた情報から自社の強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)
・脅威(Threat)を見出して、「強みと機会」を中心に状況判断を行なう方法。