本日は、ファシリテーターの育成についてお話したいと思います。
ファシリテーションは、目標管理制度の運用において部署の目標設定・目標達成の中核的機能を持ち、
その巧拙はチャレンジングな目標設定や効率的目標達成プロセスの推進に直結する重要性があります。
ファシリテーションを行なうファシリテーターの能力要件は、以下の通りです。
参加者をゴールへ誘導する志・信念を持ち、場数を踏んだ状況対応力が必要で、
人間的にも幅と深さが求められます。
①取り扱う課題について、あるべきゴールの姿の具体的なイメージを持っている。
②課題を取り巻く外部環境・内部環境に通じ、広い視野と細部の問題を理解して、
参加者に問題認識や課題解決に関する発言の切り口やきっかけ・ヒントを提供することができる。
③自らのゴールプロセスイメージを持ちながら、参加者の積極的発言を引き出し、
的確な状況判断をして、自分のシナリオを柔軟に脚色し合意形成に誘導できる。
④参加者が課題解決に貢献し、合意形成の結果について納得し、
実行段階で協力する姿勢を引き出すことができる。
各部署の目標管理制度運用において、ファシリテーターは次のように活躍することが期待され、
その活躍に比例した効果が生まれます。
①戦略目標の達成に貢献するチャレンジングな部署目標、重要な共同目標・達成基準の設定、
推進方法、スケジュール等における合意形成、目標達成意欲の向上。
②目標達成プロセスでの協力と効率的な推進、重要なハードル解除場面等で問題解決策の合意形成、
ベクトル合わせ。
このように重要な役割をもつファシリテーターは、出来るだけ多くの管理者・リーダーが
担当できるようにすることが大切で、その人材育成は、体験を重視して次の点に留意すべきです。
①管理者・リーダー層に意図的にファシリテーションの実施を求め、場数を踏ませ、評価する。
②ファシリテーション社内研究会等の場を設け、ファシリテーター相互の体験、問題解決体験の交流、相互啓発を行なう。