本日は、平成26年度税制改正大綱についてお話したいと思います。
以下、主な改正項目を概観していきます。
■個人課税に関する改正
・給与所得控除は、控除の上限を引き下げ、平成28年分は年収1,200万円超が230万円、
平成29年分以降は年収1,000万円超が220万円となります。
・少人数私募債利子は、発行時期に関係なく、平成28年1月1日以後に支払を受けるものから
総合課税となります。
・新株予約権買戻しによる所得区分は、総合課税に改正されます。
平成26年4月1日以後の譲渡から適用。
・ゴルフ会員権の譲渡損の損益通算が廃止されます。
平成26年4月1日以後の譲渡から適用。
・相続税の取得費加算については、その譲渡した土地等に対応する相続税相当額とされます。
平成27年1月1日以後に開始する相続等によって取得した土地等の譲渡から適用。
■法人課税に関する改正
・復興特別法人税が1年前倒しで廃止されます。
それに伴い、復興特別所得税額は法人税から控除(還付)ができることになります。
・交際費課税については、資本金の有無に関わらず、飲食(社内飲食を除く)費用の50%までを
損金算入でき、また、中小法人については現行800万円と選択適用が認められ、
その適用期限も2年延長されます。
・使途秘匿金課税の適用期限が廃止され、恒久化されます。
・地方法人課税の偏在是正の観点から、法人住民税等の税率が改正され、
一方、国税の地方法人税(仮称)が創設されます。
平成26年10月1日開始事業年度から適用となります。
■資産課税に関する改正
・医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予等の制度が創設されます。
しかし、持分放棄が前提です。
実施時期は未定。
■消費課税に関する改正
・簡易課税のみなし仕入れ率が見直され、不動産業は第6業種となり仕入率40%、
金融及び保険業は50%に改正されます。
平成27年4月1日以後に開始する課税期間から適用。
・課税売上割合の計算において、金銭債権の譲渡については、その対価の額の5%相当額を
資産の譲渡等の対価の額に算入することとされます。
平成26年4月1日以後に行われる金銭債権の譲渡から適用。
・自動車税制ついては、取得税は段階的引き下げ、消費税10%時には廃止。
軽自動税は、平成27年4月以降新車取得分から1.5倍の増税となっています。