本日は、段取りについてお話したいと思います。
段取りとは、ある計画を完遂するために「何をどのような順序で行うか」を
準備することを言います。
特に、チームワークで完遂しなければならない仕事では、
段取りの巧拙がプロセスの効率に大きく影響します。
チームとして「段取り上手」になるには、多くの場合、
次の定石に従って準備するのが効果的と言えます。
<段取りの定石>
1.計画のゴールの姿を「誰が」「何を」「いつ」「どれだけ」(数値または具体的なレベル)で
達成するかを鮮明に記述する。
2.計画のスタートからゴールまでの作業を、ゴールから逆算して具体的にリストアップする。
これを作業のブレイクダウンと言い、計画の期間・規模などによって、
週単位・日単位・時間単位などブレイクダウン単位を決めて記述する。
3.スタートからゴールまでの作業の順序付けを行なう。
多くの場合、単線の順序ではなく、役割分担などにより並行して同時に実行する
複線的な順序関係が生まれる。
通常、計画を理解・共有するための関係者全員のミーティングを最初に着手する作業とし、
すべての作業が完了したことを確認し合うミーティングを最終作業として、
その間を多数の作業の前後関係でつないで表現する。
チームとして「段取り上手」になる進め方には、次のようなコツがあります。
1.ゴールは、必ず全員で確認し合う。
2.作業のブレイクダウンは、まとめ役を中心として、チームメンバーが相談しながら進め、
役割分担がある場合は分担ごとに検討してもらい、作業名を紙切れに記述する。
3.作業の前後関係の検討は、紙切れを横軸を時期で区分した模造紙上に広げ、マッチ棒などの
前後関係を示しやすい小道具を使って、チームメンバー全員で議論し、試行錯誤しながら
合意しつつ進める。
このようなアナログ的な進め方は、有能なメンバーが一人で計画案を作る場合と比べて、
少し時間はかかりますが、実行時の自分たちの役割認識と自主的協力度合いなどの
チーム活動の効率が大いに高まり、ゴール到達へ向けたリーダーシップが発揮しやすくなります。