古物営業法の注意点

本日は、古物営業法の注意点についてお話したいと思います。

平成24年9月、ソフトバンクが「iPhone(アイフォーン)5」の発売に伴い、
旧型の下取りサービスを始めたことに対し、警視庁が古物営業法違反(無許可営業)に当たる
恐れがあるとして、指導していたというニュースが話題となりました。

実は、意外なところで違反してしまう恐れのある古物商営業。

今日は、どんなサービスを行なう時のどんな行為が、古物商営業許可の対象となるか
のおさらいです。

家電量販店や通信販売でも、新機種を購入する際に下取りを行なうサービスは、
多く見受けられます。

基本的に、中古品の販売や下取りでは古物商の営業許可を取る必要がありますが、
お客様へのサービスの一環として査定をせず一律で値引きを行なう場合は、
許可の対象外とされています。

しかし、査定をしなくとも年式や型番により値段をランク付けした上で下取りを行なう行為は、
買取料金と売却する新品の代金を相殺することになり、実質上古物の買い取りに当たるため
許可が必要になります。

この点、ソフトバンクが行っていた下取りは、型番に応じ値引き額を決めていたため、
古物商営業許可が必要だと判断されてしまったわけです。

下取りサービス以外にも、次のようなサービスを行なう場合には、
古物商営業許可が必要となるケースもありますのでご注意ください。

例①:買い戻しと転売

顧客に販売した製品をその顧客本人から買戻し・転売する場合に、許可は必要ありません。

しかし、その顧客からさらに別の人に転売されていて、そこから買い戻す場合や、
自社製品を売った相手以外の人から買い戻す場合は、許可が必要です。

例②:販売だけでなくレンタルも

古物を販売する場合だけでなく、レンタルをする場合も許可が必要です。

メーカーから直接新品を購入してレンタルする場合は必要ありませんが、たとえば古着の
ドレス等を買い取り、レンタル事業を行なう場合などが、古物商営業許可の対象となります。