本日は、人手不足についてお話したいと思います。
厚生労働省は、「労働経済動向調査」(平成26年2月)の結果を発表しました。
調査結果によると、労働力の過不足状況は以下のようになっています。
・正社員等労働者を「不足」とする事業所割合27%、
・正社員等労働者を「過剰」とする事業所割合は5%
・正社員等労働力過不足判断指数(不足と回答した事業所の割合から過剰と回答した事業所の割合を
差し引いた割合)は、プラス22ポイントとなり連続の不足超過
「求職者1人に対して何人分の求人があるか」を示す有効求人倍率は、1倍を超えています。
1倍を超えているということは、人手が足りているかどうかの判断基準から見て
人手不足感が強まっていることを示しています。
金融業や保険業では過剰超過でマイナス2ポイントですが、
以下の産業では不足超過となっています。
特に、建設業はアベノミクスの経済効果で仕事量が増えプラス44ポイントです。
医療福祉はプラス42ポイント、運輸業・郵便業プラス40ポイント、サービス業はプラス34ポイント、
学術研究・専門・技術サービス業33ポイントと人手不足感が強まっています。
すでに、昨年東京オリンピック開催決定あたりから仕事量も増える傾向にあり、
特に建設業では求人しても人が集まらないことが増えています。
人手不足には、どのような対策を取っていくのがよいでしょうか?
一つ考えられるのは、今まで働いていなかった層も視野に入れて考える必要もあるということです。
65歳までの雇用延長制度も始まっていますが、
高齢者の活用や家庭の主婦等の女性の活用も考えられます。
まず、現在在籍している従業員を退職させないような施策も必要でしょう。
賃金水準の見直しも必要かもしれません。
仕事量が増えるのはありがたいのですが、人手が足りなくなると仕事が回りません。
効率を考えた仕事をする必要もあるでしょう。
50年後には労働力人口は2割減少するという試算もあり、目の前の求人もままならないのに
この先は長期的に見ても人手不足は続くということでしょうか。