肥満対策の肥満税

本日は、肥満対策の肥満税についてお話したいと思います。

総務省の家計調査によると、1世帯あたり炭酸飲料消費量の全国平均は2,958円です。

200ccのコップ一杯100円として30杯・6ℓの消費量です。

最も消費量が多いのは、青森県で4,348円。

次いで、山形県・徳島県・秋田県・福島県・北海道・熊本・栃木と続いています。

このランキングは、小中学生肥満率と正の相関関係があるようで、
逆に緑茶消費量が多い地域ほど肥満率は低いようです。

世界保健機関(WHO)の統計によると、メキシコ人が1年間に飲む炭酸飲料は163ℓで、
米国より4割多く、世界最大の消費国とされています。

日本の平均は世帯あたり・メキシコは一人当たりなので、
3人家族を平均とすると、日本の80倍です。

そのためか、国連食糧農業機関(FAO)の調査で
メキシコの肥満率は米国を抜いて世界トップとされています。

メキシコは2007年に、炭酸飲料水に5%の税金をかけるとする新税の提案をしました。

しかし、議会での審議を経て下院で可決されたものの、上院で否決されました。

昨年10月31日、メキシコ議会はようやく肥満対策の一環として審議されていた
高カロリー食品と炭酸飲料への課税を可決し、カロリーの高い食品すべてに8%
・炭酸飲料には1リットル当たり1ペソ(約8円)の税を課すことにしました。

2010年にルーマニアがジャンクフード税を導入し、
2011年にデンマークが飽和脂肪酸多含有食品税、ハンガリーが通称ポテトチップス税、
フランスが通称ソーダ税を導入しています。

ところが、デンマークでは思うように行きませんでした。

砂糖の含まれた製品に税金をかけようとの計画もあったものの、国民が肥満税を避けて、
国境を越え、隣国のドイツに食料品の買い溜めに出向くのが日常的なこととなり、
国境地域の都市の各店が相次いで閉鎖され、むしろ失業者だけが増えたとして、
導入1年後に同税の廃止を決めました。

アメリカでも、国税・州税それぞれに肥満税導入の動きがあるものの、
国民からは不人気のようです