本日は、中小企業の会計に関する基本要領の認知状況についてお話したいと思います。
平成25年6月に中小企業庁から公表された「中小企業実態基本調査(平成24年確報)」では、
「中小企業の会計に関する基本要領(以下「中小会計要領」)の認知状況(法人企業)」という
アンケート調査の結果が報告されています。
【「中小会計要領」を知っているか(%)】(中小企業実態基本調査H24確報)
全体 5人以下 20人以下 50人以下 50人超
YES 31.2 28.2 33.2 40.8 48.5
NO 68.8 71.8 66.8 59.2 51.5
業種別では、50人超の建設業の認知度が高く(58.6%)、
5人以下の飲食業の認知度が低い結果となりました。(23.3%)
また、規模が大きくなる程、認知度は高くなるという傾向でした。(平成24年8月調査時点)
「中小会計要領」は、従来の「中小企業の会計に関する指針」(中小指針)の簡易版として
平成24年2月1日に公表されています。
中小企業は、これらのどちらも参照できることとされています。
■中小指針
会計専門家が役員に入っている会計参与設置会社が拠ることが適当とされているように、
一定の水準を保った会計処理を示したもの
■中小会計要領
「中小指針」に比して、簡便な会計処理をすることが適当と考えられる中小企業が
利用することを想定して策定されたもの
この調査では両者の理解の程度までは分かりませんが、認知度3割は低い数値です。
それでも、新保証料割引制度の融資を行なう企業が増えれば、
少しは認知度が上がるものと思われます。
この「中小会計要領」に準拠して作成される計算書類について、
税理士等からチェックリストが提出された場合、保証協会の保証料率が
0.1%割引される制度が平成25年4月1日からスタートしています。
(これに伴い、「中小指針」による割引制度は平成25年3月31日の申込みをもって終了)