本日は、人材の価値を高めるについてお話したいと思います。
人材の価値は、人材投資に注ぎ込んだコストに対して実際に上げた実績との比で決まります。
目には見えませんが、競合他社との間で激しい人材価値の向上競争が行われていると
言えましょう。
企業が社員の能力開発・人材育成に努力すれば、段々に成長し・人材価値は逓増します。
すなわち、会社の能力開発・人材育成努力の創意工夫次第で
会社間の人材価値の差・競争力の差が生まれます。
望ましい人材価値の逓増は、このような視点に立ってトップ・管理者が社員を巻き込み、
継続的・具体的に実現して行くことで果たされます。
管理者の責務は、所管する部署の業績を上げることに加えて、
その業績を生み出す源になる人材価値の向上にあります。
ここでは、主題を人材価値の向上に置き、重要なマネジメントのあり方を述べます。
1.現場で実際に起こった問題について「その真の原因は何か」「あるべき姿は何か」
「現状からあるべき姿に変えて行くにはどうすれば良いか」の改善具体策を部下に相談させ、
実際にやってみることで効果を確かめさせるなど、現場の問題事実に即した問題解決を
体験させ、現場力向上を図る。
2.一人ひとりが自立して仕事ができるように、特に仕事の基本的知識・技術・技能・処理手順
など基礎を叩き込む。そのため、時には愛情をもって叱る。
以上の1・2は、OJTの基本とも言えます。
3.目標管理制度を活用し、目標の設定から達成までの課題解決の考え方や手順・手法を
体験的にマスターさせ、また人事考課など評価の手段を用いて発揮能力を評価し、
能力の開発を行なう。
4.人事賃金制度の運用で、部下を主体的・意慾的な能力・業績向上へ向けてモチベートする。
5. 職位の上下間・職場内・職場間のコミュニケーションを促進し、社内の風通しを良くして
チームワークの醸成に努める。
トップは、管理者にこのような努力すべき方向を示すと同時に
社員にそれに応えて努力するよう要請することが大切です。