本日は、社会保障・税番号制度についてお話したいと思います。
政府与党は、社会保障・税の一体改革の一環として、社会保障・税番号法案
(マイナンバー法案)を閣議決定しました。
国会で予算関連法案として成立させ、平成28年1月の開始を目指しています。
この法案は、国民の新たな個人番号(マイナンバー)を付与することで、
より正確に所得や資産を把握し、的確な社会保障制度や税控除を実現するとしています。
現在、自治体・国税庁・日本年金機構等により分散管理されている個人情報を、
本人経由の証明書によって、他の情報保有機関にも提供できます。
あわせて、個人情報保護強化や個人情報を本人が確認できる対策も取るとしています。
このカードは、身分証明書の機能を備えた個人番号カードとして扱われ、
現在の住基カードの機能を強化・追加した物です。
具体的には、下記のようなことが挙げられていて、
便利で公平、個人に対する官民のサービスの発展に資すると言っています。
①全てのカードに顔写真を印刷
②公的個人認証サービスの暗証方式の強化
③従来の電子証明に加えて認証サービスを追加
年金や雇用保険の受給、医療保険の保険料徴収、福祉分野の給付を受ける権利を把握され、
一方で所得も確定申告書や支払調書に番号を記載し把握されます。
1年前に行われた内閣府の世論調査結果では、国民1人1人に番号を付け、
納税記録や社会保障情報を国が管理する共通番号制度(マイナンバー制度)に関する意見は、
85%の人が情報の漏えいを危惧し、政府の情報管理体制に不安を抱く人が多いことが
わかっています。
制度について、内容を知らない人は41.5%、内容は知らないが聞いたことはある41.8%
と83.3%の人は、内容を知らない状態です。
マイナンバー制度の問題点は、本来の社会保障と税のためであれば、所得と給付の情報だけ
確認できれば良いと思いますが、さらにさまざまな機能を持たせようとすることです。
個人情報流出やプライバシー侵害がないとは言えないと言うことでしょう。
セキュリティーは大丈夫なのか?
このシステム導入に係る費用は、2千億万円から5千億万円とも言われています。
毎年の維持費も350億円位にはなるということです。
財政健全化のためが、新たな負担を生まなければ良いのですが。