社員の意識行動改革

本日は、社員の意識行動改革についてお話したいと思います。

社員の意識行動改革は、経営改革に欠くことができない基本的な改革要素です。

社員の意識行動改革がなされていない状況下では、経営改革のさまざまな施策を
実行しようとしても、現場の抵抗にあって一歩も前進しません。

したがって、トップは管理者と協力して、
日常的に社員の意識行動改革を進めなければなりません。

意識・行動改革の手段として用いられるのは、一般に次の3項目です。

1.人事評価制度の運用を通じた働きかけ

・業績と積極的・意欲的な能力発揮を中心に実力で評価

・学歴・性別・年齢・経験年数による差を排除した公正性・納得性が高い評価

・社内格付・賃金(給与・賞与)等へのメリハリのきいた反映を行なうとともに、
 評価結果のフィードバックを的確に行ない、意識行動改革の働きかけを行なう。

2.目標管理制度の運用を通じた働きかけ

・経営改革の重要な課題について、チーム目標・個人目標を設定する

・達成を図る一連のプロセスで上司が部下を指導し、課題解決の方法にとどまらず、
 意識行動改革を図る

※目標管理制度は、経営課題の解決を図る目的と同時に
 人事評価制度の業績・能力評価に用いることが多い

3.チームワークの指導を通じた働きかけ

・部門間プロジェクトチームなどのチーム活動で、チームリーダーを中心とした
 メンバー間の協力による課題解決に取り組んでいる場合

・特に重要かつ困難な問題に遭遇した時に、全員で知恵を出し合って、
 全力投球でハードルを乗り越え、最後までやりぬく危機突破の体験をさせる

・チームとしての意識行動改革の素晴らしさをカラダで感じさせる

なお、最後までやりぬく危機突破の体験は、1項・2項の個人の場合も同様に重要です。

意識行動改革の足を引っ張る者は、「指示待ち型イエスマン」です。

いつも上を見て、その指示に従っていれば安全と考え、保身に努めるタイプです。

それらは、他の社員の意識行動改革の足を引っ張ります。

そのような部下は、個別に自ら問題を発見し、解決に貢献するよう注意を喚起すべきです。