管理のサイクル

本日は、管理のサイクルについてお話したいと思います。

管理のサイクル(PLANーDOーCHECK-ACTION)は第2次世界大戦後、アメリカから
日本へ導入された「品質管理(QC・Quality Control)」の中心的概念として有名で、
今では当たり前のように経営管理に使われています。

その考え方は次の通りです。

すべての経営活動は、図のように「品質意識」を土台にして、
管理のサイクルを次のように回し続けることによって改善が進む。

1.PLAN(計画):計画を立てる。

2.DO(実行):計画の通りに実行する。

3.CHECK(チェック):実行した結果をチェックする。

4.ACTION(アクション):チェックした結果から、計画を修正する。

高度成長期を通じて「品質管理」が経営管理の方法として浸透した過程で、
日本企業の間に管理のサイクルの回し方は、「PLAN」から始まるのではなく、
「現状のチェック」から始まると考える方が適切だとする考え方が出てきました。

つまり、多くの経営活動は、現在実行されている事柄の問題点をチェックするなど、
現状を的確に把握してから「計画を修正する」または「計画を立てる」という順序で
進めるのが適切であるとする考え方です。

これは現実の経営活動と適合するところから、多くの日本企業に支持されるようになりました。

日本で生まれた「三現主義(現地または現場・現物・現実)」の本質は、
「事実に基づく的確な状況判断」を最重要と考え、経営判断の根幹に置く点にあります。

日本の経営哲学の特色の1つになっていますが、「管理のサイクルの回し方は
チェックから始まる」という考え方も、それが起点になっているといえます。

経営者の方々に、自社の経営管理のサイクルが「三現主義」に基づいているか、
再確認することをお勧めします。