定型業務の目標設定

本日は、定型業務の目標設定についてお話したいと思います。

生産業務や事務系の業務などで、やるべき業務が決まっており、
ミスなくスピーディーな業務遂行が求められている定型業務(ルーティン業務)の目標は、
どのように設定したら良いのかといった問題がよく起こります。

また、同じ定型業務であっても以下のようなケースがあり、目標設定には工夫が必要です。

①受注入力業務のように、まったく同じような仕事を複数の担当者で分担するケース

②生産ラインのように、工程別に同じ手作業を複数の担当者で分担し、
 そこに単独の設備運転作業等が加わって、製品工程・チームとして決められた期間の
 生産計画量を達成するケースなど

このような定型業務の目標は、表に示したように「ルーティン業務」と「改善業務」に
区分して考えます。

そして、「チームとして協力して達成する成果目標」と「個人として努力し
チームの成果に貢献する目標」の2つの面から設定することにより、
チームとしてのやる気を引き出すと同時に、担当者個人のやる気も高めることができます。

【定型業務の目標設定区分(チーム目標/個人目標)】
   
<ルーティン業務>
 量・品質・期限に関する計画の達成 / チーム目標達成に貢献するスキルレベル向上

<改善業務>
 効率向上・コストダウン等改善計画の成果 / チームの目標達成に貢献する改善

例えば、生産ラインでは「ルーティン業務」として作業標準と生産計画に基づいて、
品質基準に合った製品を定められた工数で期限までに達成すること。

さらに、「改善業務」として作業の能率を向上する創意工夫を行ない、
作業標準を改定・生産コストの低減を図る目標設定などが求められます。

また同時に、担当者個々の設備操作・メンテナンス技能・作業スキルのレベル向上
・改善の創意工夫など、「チーム目標達成に貢献する個人目標設定」が求められます。

このように定型業務においてチーム目標と個人目標を関連付けて設定すると、
日本企業の特色・全体と個が調和しつつ進歩する現場主義の業務推進・成果創出に
寄与する目標設定ができ、現場のモチベーション持続・モラール向上が図れます。